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このページは、建設業許可取得の専門家である行政書士法人スマートサイドが、実際にお客さまから相談を受けた事例をモデルに、特定建設業許可の取得に成功したケースを紹介するとともに、特定建設業許可取得のための要件を「詳細かつわかりやすく」解説したページです。
といったご相談を受けることがよくあります。
特定建設業許可の要件については、皆さんとても興味があるようですね。
特定建設業許可の要件は、ずばり
(1)技術者が1級の国家資格を持っていること
(2)直近の決算で以下の4つの財産的要件を満たしていること
であることが必要です。
それでは、過去に工事の実績のない会社や一般建設業許可を持っていない会社は、特定建設業許可を取得することはできないのでしょうか?
たしかに、通常は、「一般建設業許可」を取得したあとに「特定建設業許可」を取得する(「一般」から「特定」への切替申請を行う)のが、スタンダードな「特定建設業許可」の取り方です。
しかし、「一般建設業許可」を経ないと「特定建設業許可」を取得できないわけではありません。もちろん、設立直後の会社であっても、組織変更直後の会社であっても、一般建設業許可を経ることなく、特定建設業許可を取得することは可能です。
このページでは、実際に弊所で許可を取得した「一般建設業許可の取得を経ずして、いきなり特定建設業許可の取得に成功した事案」をもとに、特定建設業許可の要件について、初心者の方にもわかりやすく解説させていただきます。
特定建設業許可の要件について知りたい方や、一般建設業許可を持っている会社は、もちろんのこと、これから建設業許可を取得したいと考えている方にも、参考にしていただければと思います。
お客さまから頂いた相談内容は、下記の通りです。
会社所在地 | 東京都千代田区 |
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取得希望業種 | 特定建設業許可 (建)(大)(屋)(タ)(鋼)(内) |
相談内容 | 建設業許可の取得を検討しているが、3点、懸念事項がある。
この3点をクリアできるのであれば、行政書士法人スマートサイドにお願いをしたい。 |
お客さまのご希望通り、「建築工事」「大工工事」「屋根工事」「鋼構造物工事」「タイル工事」「内装工事」の6業種で、特定建設業許可を取得することができました。
許可取得実績 |
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このお客様の懸念事項、問題点は、面談当初からかなり明確になっていました。相談内容にある通り、
の3点です。
<1点目>:過去の工事実績がなくても特定建設業許可を取れるか?
まず、会社として過去の工事実績がないのであれば、「常勤役員等(旧:経営業務管理責任者)」の要件を満たす人を、会社の取締役に迎え入れなければなりません。この点については、知り合いに「常勤役員等(旧:経営業務管理責任者)」の要件を満たす人がいて、その方に取締役になってもらえるとのことでした。
また、会社として過去の工事実績がない以上、専任技術者の実務経験の証明が難しくなりそうです。この点については、1級建築士の資格を持っている人を近々、採用するということでしたので、実務経験証明の必要性もありません。
ということで1点目の「会社としての過去の実績がないこと」については、クリアです。
<2点目>:はじめての許可でいきなり特定許可を取得できるか?
次に、「一般建設業許可」の取得を経なくても「特定建設業許可」を取得することはできます。この点については、特定建設業許可の要件を満たしてさえいれば、設立直後の会社でも、決算をまだ迎えていない会社でも、問題なく、特定建設業許可を取得することができます。
<3点目>:特定建設業許可取得の要件をクリアできるか?
3点目の「特定建設業許可の許可要件」については重要です。なぜなら「特定建設業許可」を取得するには「一般建設業許可」を取得するのに比べて、『財産的要件』と『技術者要件』のクリアが難しくなります。
『技術者要件』については、1級建築士の資格を持っている人を採用するため、クリアです。
『財産的要件』については、税理士と相談し、なるべく早い段階でクリアできるように準備するとのことでした。
以上の3点について、「問題点」と「その問題点をクリアするための手法」について、認識を共有できたので、弊所にて特定建設業許可取得のご依頼を受ける運びとなりました。
この会社は、建設業のコンサル的な仕事をメインとしていたので、コンサル業としての売上はありますが、「実際に工事を請負い施工した実績」はありません。このような会社が建設業許可を取得するには、自社の人材だけでは足りません。
常勤役員等(旧:経営業務管理責任者)の要件を満たす人を取締役に招聘し、専任技術者の要件を満たす人を社員として採用しなければなりません。
この点については、過去にも、「経管・専技を外部から招聘し、工事実績のない不動産会社の建設業許可取得に成功した経験」がありましたので、その経験が今回の申請にも生かすことができました。
常勤等役員(旧:経営業務管理責任者)の要件を満たすには、原則として5年以上の建設業の経営経験がなければなりません。
この会社の場合、
が知り合いにいらっしゃったので、その方に取締役に就任し、常勤等役員になって頂くことで、経営業務管理責任者の要件をクリアすることが出来ました。
なお、この方が、千葉県知事許可を持っていた会社で取締役であったことを証明するため「千葉県の建設業課への許可取得期間の確認」と「会社の閉鎖事項証明書の取得」といったことを行いました。
この点の事前確認は非常に重要です。せっかく取締役に就任してもらったのに「実は常勤役員等(旧:経営業務管理責任者)の要件を満たしていませんでした」とか「建設業許可を取ることができませんでした」とならないように、必ず事前の確認を慎重に行う必要があります。
専任技術者の要件を証明するには
の2点の方法がありますが、この会社は、会社としての過去の実績がそもそもないのですから「過去の工事実績を証明する」ことはできません。
そこで、国家資格がある方を探して頂いたところ、「1級建築士の資格」を持っている方がいらっしゃるとのことでしたので、その1級建築士の方を常勤の社員として採用して頂くことになりました。
続いて、特定建設業許可の要件についての解説です。
このページの冒頭にも記載しましたが、一般論として特定建設業許可を取得するために必要な要件は、<技術者(人的)要件>と<財産的要件>の2点になります。
この事案で特定建設業許可を取得した会社のように、「会社として過去の工事実績」がなくても、建設業許可を取得することが出来ます。もっとも、特定建設業許可を取得するには、一般建設業許可を取得するよりも、より厳格な要件が設けられています。
具体的に見ていきたいと思います。
特定建設業許可を取得するための財産的要件は、
の4つの要件を満たすことが必要です。
この会社の場合、設立後間もないこともあって、「3.資本金額」と「4.純資産合計」の要件をクリアできていませんでした。
通常であれば、ここで特定建設業許可の取得をあきらめるところですが、どうしても、特定建設業許可を取得したいとのことでしたので、税理士と相談し、この4つの要件をクリアできるように、資金を調達しました。
資本金額については、登記の変更も必要でしたので、司法書士にお願いし、登記簿謄本の変更も行っていただきました。
特定建設業許可を取得するには、専任技術者が「1級の国家資格者」でなければなりません。例外的に、2級の国家資格者でも、きちんとした要件を証明すれば、特定建設業許可を取得できることがありますが、可能性としてはとても低いので、特定建設業許可を取得するには「1級の国家資格者」が必要であると覚えておいていただいて差し支えないと思います。
この事案では、「1級の建築士」を新たに採用したので、特定建設業許可取得に必要な技術者の要件はクリアしていました。
通常のケースでは、一般建設業許可を取得してから、数年もしくは数か月して、一般建設業許可から特定建設業許可に切り替える(般特新規申請をする)ことが多いです。
もっとも、
といった理由から、今回のお客さまのように一般建設業許可を取得することなく特定建設業許可を取得したいと熱望される会社もあります。
もちろん「急ぎでない」ということであれば、「一般を取得してから特定を取得する」という段階を踏んでいけばよいのですが、今回はそのような悠長なことを言っている時間もありませんでした。
特定建設業許可を取得するには、直前の確定した決算で、上記の財産的4要件を満たしていなければなりません。あくまでも「申請時点で満たしている」ということを証明するのではなく「直前の確定した決算の時点で満たしている」ことが必要です。
この会社の場合、決算は6月末決算でした。しかし、2020年6月末時点では、上記4要件を満たしていなかったため、本来であれば、次の決算である2021年6月末を迎えてからでないと、特定建設業許可を取得することが出来ません。
しかし、前述の通り、少しでも早く特定建設業許可を取得したいわけですから、2021年6月まで待つことが出来ません。
そのような場合には、意図的に決算期を前倒しして、決算期を早めて特定建設業許可を取得するという方法をとることが出来ます。
具体的には、この会社の場合、2020年6月末決算時には4要件を満たしていなかったものの、2020年11月には、4要件ともクリアできるようになったわけですから、2021年6月(次の決算)を待たずに、決算期を12月末に変更して、2020年12月末決算の財務諸表を使って、特定建設業許可を取得することが可能になったわけです。
このように、すこしでも早く特定建設業許可を取得したいという会社には、あえて、決算期を前倒しするというった方法をとることをお勧めいたします。
都庁への申請の際には、特に不備を指摘されることもなく、無事に特定建設業許可を取得することが出来ました。
行政書士法人スマートサイドのホームページには、このページ以外にも「特定建設業許可取得」や「特定建設業許可の要件」に関するページがたくさんあります。これから特定建設業許可を取得しようと考え中の方は、ぜひ、以下のページも参考にしてみてください
1 | (※↑クリックするとページが移動します) |
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特定建設業許可と一般建設業許可の違いについて、【具体例】と【注意事項】を解説しています。「一般」と「特定」の区別、違いについて、理解したい人にお勧めのページです。 |
2 | (※↑クリックするとページが移動します) |
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「特定建設業許可」について、第1章から第7章に渡って、徹底的に解説したページです。意味、要件、手続き、費用と期間など、特定建設業許可に関するすべてのことが記載されています。 |
3 | 10か月も決算期を早めて、特定建設業許可の取得に成功しました (※↑クリックするとページが移動します) |
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特定建設業許可が必要な工事に合わせて、決算期を前倒しして、財産的要件を充足し、特定建設業許可の取得に成功した事例のご紹介です。少しでも早く、特定許可を取得したい人にお勧めです。 |
4 | 3つの変更届と般特新規申請を同時に行い特定許可を取得しました (※↑クリックするとページが移動します) |
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決算変更届、専任技術者の変更届、本店所在地の変更届という3つの変更届の提出と同時に、般特新規申請(一般許可を特定許可に変更する申請)を行い、無事、特定許可を取得した事例のご紹介です。 |
5 | 1級建築士の資格を使って、一般許可を特定許可に変更しました! (※↑クリックするとページが移動します) |
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1級建築士の資格を使って、工事実績のない不動産会社の一般建設業許可を特定建設業許可に変更した事例のご紹介です。財産的要件と技術者要件を理解するにはもってこいの申請実績です。 |
特定建設業許可を取得するには、一般建設業許可を取得するのと異なり、<技術者要件>と<財産的要件>の2つをクリアしなければならないということが、お分かりいただけたでしょうか?
本件は、
など、特定建設業許可を取得するために、さまざまな工夫が必要な事案でした。
とくに
など、チェックする項目がたくさんあったため、建設業許可の取得を専門にしていない一般的な行政書士事務所では、特定許可の取得が難しい事案であったと思われます。こういった難しいケースにおいては、やはり私たちのような専門家の力が必要になるのではないでしょうか?
このように行政書士法人スマートサイドには、特定建設業許可を取得することはもちろんのこと、「急いで、特定許可を取りたい」「財産的要件に不安があるがどうしても特定を取りたい」「一般許可を経ずして、いきなり特定許可を取りたい」といったご要望にも、対応できる経験と実績があります。
特定建設業許可取得でお困りの方は、ぜひ、下記問い合わせフォームからお問合せ下さい。
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